やりたい放題の教師女鹿に、初めて土をつけたのチンピラ達。
女鹿も懸命な抵抗を見せたが、終わってみれば男達の掌で弄ばれていた感は拭えない。
何故彼らだけが女鹿を屈服させることができたのだろうか。
女鹿を憎む人々は数多いが、それと同時に女鹿を畏れていた。
しかしヤクザ達はむしろ、女鹿を終始侮っている。
「女で喰っている俺たちか女一人を逃がすとでも思ったか」
女鹿相手にこんな余裕綽々なセリフまで吐いている。

このセリフからもわかるように、彼らにとって女鹿は餌食となるべき多くの女の一人に過ぎない。粗暴であり、繊細な精神を持ち合わせない彼らには、女鹿の魔性の魅力も通じないのだ。
ただの女に過ぎない女鹿が男達の前に為す術もなく敗れ去り、陵辱されてしまったのは、当たり前と言えば当たり前である。

しかし、改めて作品を通して読んでみると、このレイプの意味があったのかよくわからない。レイプ自体が唐突に感じられるし、ミステリアスなヒロインとしての女鹿の面目も丸つぶれだし。